事業計画書の作成サポートで大切にしていること

サポートについて
ぴ。
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神奈川県の事業者を元気にしたい!中小企業診断士のぴ。です。

前回の記事では補助金の申請サポートのスケジュールについてざっくりとご紹介しました。今回は一歩踏み込んで、私ぴ。が事業計画書の作成サポートをする上で大切にしていることについてご紹介していきたいと思います。

前回の記事もぜひご覧くださいね!👇

ヒアリングがとっても大切

はー
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前回の話でも、事業計画書の作成で大切なのは、「事業者さんとのヒアリング」って言ってたよね。

ぴ。
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おぉ!正にその通りだよ。ちゃんと大事なポイントを覚えててくれたんだね。大切だからこそ、しっかりと事前準備をしてヒアリングに臨むことにしているよ。

ヒアリングの事前準備は十分に

当たり前のことですが、事前に事業者さんの業界・市場については時間をかけて分析しておくことが大事です。

多忙な事業者さんとスムーズにヒアリングを行うには、ある程度特有の業界知識を頭にいれておく必要がありますよね。あまりにも話が嚙み合わないと良いヒアリングができません。

最新の市場動向や業界特有の用語など、ネットで調べれば十分に必要な情報を得られることが多いです。しかし、ネットのみでは詳細な製品・業務知識が得られないこともあるので、その際には図書館に行って「業種別審査事典」(引用元:株式会社きんざい)を調べることもあります。

重要な点を分かりやすくご説明

質問項目に漏れがないようにするために、ヒアリングシートを作成して必要に応じて事前に事業者さんと共有します。あらかじめお話する内容を把握して頂くことで、スムーズなヒアリングができます。

なお、補助金申請の事業計画書の場合は、公募要領に記載されている審査項目に沿った内容である必要があります。そのため、ヒアリングでは、どのような審査項目があり、また、その項目の意味することをしっかりと分かりやすくご説明します。

~審査項目とは~

例えば、小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>の場合、以下のような書面審査項目があります。

①補助事業を遂行するために必要な能力を有すること
技術やノウハウ等を活かした取組であること
コロナによる影響を乗り越えるための新しい取組であること
対人接触機会の減少に資する取組であること
経営方針・今後の目標が明確であること

ヒアリングでは、審査項目について事業計画に何を書けば良いのか?をストーリー性を持って分かりやすくご説明します!

事業計画書はストーリーがとっても大切

ヒアリングの内容を踏まえ、事業計画書を作成していきますが重要なのは全体のストーリーに一貫性を持たせることです。

補助金の事業計画では、新たな取組みを行うことによって現在の課題を解決しなければいけません。さらに、新たな取組みを行うために必要な能力(強み)や顧客ニーズ(事業機会)がある必要があります。

つまり、ストーリーを構成するには、最終的なゴール(新たな取り組みがもたらす効果)から今後の取組みや課題、そして現状といったように、逆算して考えていくことが大事です。

経営方針(経営理念や想い)を大事に

事業計画書には今後の経営方針を明確に示すことが重要だと考えています。経営方針には、経営理念や創業時からの想いをキャッチーな表現で記載し、それが新たな取組みを推進するためのファクターになることを示します。
 
よく個人事業主やフリーランスの方で、「経営理念なんてそんなものないよ」という方が多いのですが、むしろ個人事業主やフリーランスのような方こそ経営理念はあったほうが良いと思います。経営理念は、仕事を通じて何を目標としたいのか?を端的な言葉で表します。その目標を軸にしておくことで、事業全体に一貫性が生まれます。また、重大な経営判断をする際の拠り所にすることができます。

SWOT分析を活用

ヒアリングが終わってから先ず最初にやることは、事業者さんの良い面や悪い面を分析する「SWOT分析」です。SWOTとは、「S:強み」「W:弱み」「O:機会」「T:脅威」の略称で、それぞれについて、抜け漏れなく洗い出す必要があります。事業計画書を作成する前に、このSWOT分析に十分に時間をかけることで、ストーリーに一貫性を持たせることができます。

SWOT分析とは、「競合先の動向や顧客ニーズの変化」といった外部の環境と、「自社の資産や独自のノウハウ、製品や価格」といった内部の環境を、良い面(上図の上側)、悪い面(上図の下側)にわけて分析することで、戦略策定やマーケティングの意思決定、経営資源の最適化などを行うためのフレームワークです。

事業ドメインを明確に

SWOT分析をしっかり行った後は、事業ドメインを設定します。
事業ドメインとは、自社がこれから事業活動する領域のことで、これから戦っていく領域を明確にすることでビジネスの範囲を絞り込み、得意分野に集中して、他社との差別化を目指します。規模の小さな企業の基本的な戦略は「差別化集中戦略」となりますので、そのストーリーを組み立てていきます。
 
なお、事業ドメインは確実に成長できる事業を選べるかが重要です。そのためには、ターゲットやニーズを明確し、これまでの強み(独自のノウハウ)を十分に発揮できる領域を設定していきます。

まとめ

今回は、事業計画の作成サポートについて大事にしていることをご紹介しました。

事業計画を作成するにはヒアリングが大切であること。そのためには支援者がしっかりと準備をすることで、事業者様に重要なポイントを説明して、漏れのないようにお話を引き出す必要があります。

また、ストーリー性のある事業計画であることも大切です。事業者様の経営理念、創業からの想いを踏まえたゴールを導き出していきます。そしてそのゴールまでのプロセスでは、強みや事業機会を十分活かせる領域で事業を展開することが大切です。

今回は以上です。お読み頂きありがとうございました!

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