新ブランド開発×ECでOEM事業からD2C事業へ!【補助金採択者インタビュー(前編) 株式会社ゼロスコープ様】

サポートについて
ぴ。
筆者

こんにちは、中小企業診断士のぴ。です。

今回から2回に渡り、私が補助金申請サポートさせて頂き、見事採択された事業者様をご紹介いたします!

申請サポートは、社長と奥様、私の3人のチームでやらせていただきました。前編の今回は、伏見卓也社長から事業内容についてヒアリング致しましたのでご紹介いたします!!

ぜひ、当インタビューをお読みになった頂いた方もゼロスコープ様を応援頂ければ幸いです!!

事業者様プロフィール

株式会社ゼロスコープ様
代表取締役 伏見卓也様

2016年1月6日に「アパレル・ファッションの製造卸売業」を設立。

伏見様はアパレルのモノづくりに20年以上携わっている。元々は、専門学校でメークアップを学んでいたが、知人からファッションセンスや女性受けの良いトーク力を買われ、渋谷の某アパレルブランドの店長としてキャリアをスタート。様々なブランドのバイヤーや営業など小売業のノウハウを蓄積した後、アパレルメーカー向けOEM生産を主軸に、素材の開発から製品の企画・生産・物流までを一貫して手掛ける繊維事業を推進。

創業を決意したきっかけは、アパレルの商流の中で迅速に意思決定を行い、仕入原価や手数料等の中間費用をできるだけ削減し、お客様の利益に貢献したいという熱い思いによる。会社員時代からお付き合いのあるお客様の引き合いが多く、創業2年目から売上高1億円を達成するなどスピード感のある経営を実行してきた。

モットーは、「モノよりも"ヒト"を大事にしたい」

"アパレルものづくりの駆け込み寺"と呼ばれるほどの信頼感

ぴ。:まず、貴社の特徴について伺わせてください!

伏見卓也様:当社はこれまで東京都を主な商圏として、レディス服を中心としたアパレルショップ等の相手先ブランドを製造・卸売するOEM事業を行ってきました。事業の特徴としては、お客様のご要望通りの製品をいかに迅速に提供するかが最重要ですね。

ぴ。:創業後まもなく売上1億円を達成され、スピード感のある経営をされていますね。どのような経営方針をお持ちでしょうか?

伏見卓也様:お客様のご要望やご相談は出来る限り断らずに引き受けるようにしています。きっとお客様には「この人に相談すれば、なんとかしてくれるだろう」と思われていますね(笑)一言でいえば、アパレルモノづくりの駆け込み寺のような存在じゃないでしょうか。

私は、「モノよりも“ヒト”を大事にしたい」がモットーにしているんですよ。同業他社が出来ないサービスを行うこと、お客様の負担を楽にして利便性を感じてもらうことを徹底することが、お客様との信頼関係を築けている秘訣ですね。

ぴ。:お客様にとってはすごくありがたい存在ですよね。私も中小企業診断士として、経営面での駆け込み寺のような存在になることを目標にしたいです!そのほかに、御社の強みはどのような点がありますでしょうか?

伏見卓也様:一つには、様々なブランドのモノづくりを20年以上積み重ねた経験から、広範囲の業界トレンドを熟知していることですね。どのようなお客様のニーズに対しても実現可能なモノづくりのノウハウがありますので、スピーディに高品質な製品を提供することに繋がっています。
また、提案から納品まで一気通貫でやっていますので、これは同業他社はなかなか真似できないのかなと思います。具体的には、当社ではお客様とヒアリングを行い、サンプルを1枚作って提案するところから始まって、次に中国、韓国、日本の協力工場に製造を指示します。各工場とは密に連絡を取りあっていますので、品質管理や面倒な納期管理はお客様に一切負担をかけず当社がすべて管理します。最後に、当社で仕上げ検品等を実施し、最短2週間ほどでお客様に納品できる体制ですね。
(写真:伏見卓也様)
毎日、ひっきりなしにかかってくる電話一つひとつに対しても丁寧に対応されています。

OEM事業からの依存脱却と利益率の改善へ

ぴ。:次に、コロナ渦による経営面への影響や今後の課題について伺わせてください。

伏見卓也様:当社はアパレルショップ等の小売店へのBtoBのOEM事業が大半です。そのため、コロナ渦による外出自粛の影響でお取引先様の客数が大幅に減ってしまい、当社へのダメージも大きいです。特にですね、店舗型のお取引先様は売れ残りロスを防ぐために在庫を多く持たなくなり、当社の1回の受注ロットが50~80%もの減少となったことは大打撃でした。今年2021年は、緊急事態宣言が繰り返され、お取引先様の仕入調整の影響により受注がゼロになることもしばしばです。

また、私の営業活動は対面でしたので、今後も新型コロナウイルス感染症が流行し続けた場合、対面的な営業方法では効果的な集客が見込めず、売り上げの回復も見込めません。アフターコロナ・ウィズコロナを見据えた対策をする必要がありますね。

ぴ。:アパレル製品に限らず物販系の市場はEC化が進んでいますね。そのような市場の変化を踏まえた事業機会について伺わせて下さい。

伏見卓也様:当社のメインターゲットは婦人服カテゴリです。最近では通販のニーズが若年層に限らず中高年の女性層にも拡大しています。市場規模やEC化率の成長を踏まえると、BtoCあるいは今でいうD2Cのビジネスモデルを構築する必要があると思います

 

経済産業省 HP内の資料より作成)

また、既存のBtoBについては、先ほどもお話しましたが、コロナの影響でどのくらい売れるか予測がつかず在庫を持ちたくないというお取引先様が多いので、在庫ロスの確率を減らすことが一番のニーズです。そのため、当社の対応としては小ロット・短サイクルの流れを作ることが重要だと思います。

ぴ。:数字の面での課題はいかがでしょうか?

伏見卓也様:OEM事業に依存しているため、粗利益が低い収益構造になっています。今後の課題は、自社ブランドの開発を行い製品・サービスの付加価値を高め、利益率の改善を図ることですね!

新ブランド開発とwebサイト構築で新たなビジネスモデルへ

ぴ。:それでは、今回の補助事業で取り組む内容について伺わせてください。

伏見卓也様:自社ブランド開発とEC化ですね。自社ブランドについては、高品質で安心感のあるデザイン・着心地を求める層をターゲットとして、20年間様々なファッションのモノづくりをやってきたからこそ出来る「新たな日常服の提案」をコンセプトに開発していきます。デザインは、例えば環境に配慮したサステナブル商品など複数のブランドをデザイナー等の専門家の協力を得ながら企画中です。

EC化については、まずは自社のWebサイトを構築してWeb上で双方向に交流できるコンテンツを充実させながら自社ブランド商品を訴求していきたいと思います。例えば、SNSと連携したり、既存のお取引先様のEC事業と連携する中で、直接販売のノウハウを獲得しながらEC化を進めていく予定です。
 
ぴ。:自社ブランドの開発には多くのサンプルの作成やテストマーケティングなど長期的な取り組みが必要になりますね。
 
伏見卓也様:まずは新規事業の初期費用として今回の補助金を活用できればと考えています。軌道に乗れば、例えばクラウドファンディング向けの商品、あるいはそもそもアパレルという枠組みを取っ払うようなサービスなど色々なことにチャレンジしていきたいと考えています。何か新しいことを始めないといけないという危機感はありますが、一方でこれまでやりたくても出来なかった、動けなかったことを払拭する機会にしたいと思っています。
 
ーー伏見卓也様、お忙しい中本当にありがとうございました!
 
 
(左:株式会社ゼロスコープ 代表取締役 伏見卓也様 / 右:筆者 中小企業診断士 平野智一)
 
次回の後編は、補助金申請について奥様へのインタビューをご紹介したいと思います!乞うご期待!!
 
 
補助金申請でご相談がございましたら、お気軽にお問合せください!!
 

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